夜の街から #27






唐組のお芝居「ビニールの城」を下北沢で観てきた。
唐組は唐十郎が率いる劇団で、テントで芝居を上演する数少ない劇団である。
下北沢の小田急線が地下に潜り、跡地に一時的に生まれた空き地に翻った唐組の紅テント。

紅テントでは、役者と観客の距離が近い。最前列に陣取れば、手の届きそうな間近なところで役者の迫真の演技が観られる。
もっとも、近いがゆえに色々と飛んでくるものもあるけれど・・・。唐組の芝居では水を使うことも多く、最前列にはビニールが用意されていて、いざとなればそれを被るのである。
それから、芝居のクライマックスに行われる「屋台くずし」では、舞台の奥が開き外が丸見えになる。下北沢の空き地へと役者が遠ざかっていき、虚構の世界から現実の世界に引き戻されるのである。2枚目の写真は終演後に客席から舞台を撮ったものである。その写真を見ると、手前から客席(桟敷席)、舞台(バーカウンターの上においてあるのは腹話術の人形)、そして左奥に外の空き地が見えているのが分かると思う。
そして、数日の上演が終われば、紅テントは跡形もなく消え去ってしまう。だが、その儚さ、いさぎよさが魅力でもある。

芝居がはねた後は、余韻に浸りながら夜の下北沢をブラブラとしてきた。

下北沢, 東京
Shimokitazawa, Tokyo